2013年02月04日

仮眠の作用とは?

仕事の生産性を上げるには

仮眠をとることが

有効だという認識が

少しずつ広がってきています。





仮眠をとると

なぜ、生産性が上がるのでしょう?



生産性向上という言葉には

様々な側面がありますが、

ここではひとまず

「脳がしっかり働く」ことと

定義して、話を進めてみます。



私たちは、

起きている時間が主体で、

眠っている時間は休息という

認識をもっていますが、

脳にとっては、

「覚醒」と「睡眠」は常に

表裏一体の現象です。



脳が目覚めたり、

眠ったりするには、

次の図のような段階があります。











①まず、

私たちは、目覚めているかぎり

何もしていなくても

脳の中に睡眠物質

(プロスタグランディンD2)がたまっていきます。



このプロスタグランディンD2は

アデノシンンという物質に変わります。



②アデノシンは、GABAの働きを

促進します。

GABAはもともと抑制性ニューロンなので

促進されると、次の神経を強く抑制します。



③GABAはヒスタミンを抑制します。



④覚醒物質であるヒスタミンが抑制されると

脳は眠ります。



このような仕組みです。



これらに対し、私たちは様々な

アプローチを試みます。



眠気覚ましのカフェインは、

②をブロックしてGABAの働きを弱めます。

それで脳が目覚めるのですが、

プロスタグランディンD2は脳にたまっているので、

正確には

「脳は眠いまま眠れなくなった状態」です。



睡眠薬は、

③のGABAを促進します。



市販の睡眠薬やかぜ薬は、

④の覚醒物質ヒスタミンの作用を

ブロックすることで眠気を誘います。



では、仮眠の作用とは何か?

というと、

①のプロスタグランディンD2自体を

減らします。



睡眠はリズムなので、

睡眠物質が減ると、脳はしっかり覚醒し、

しっかり覚醒した分、その次には

しっかり眠ります。





仮眠は、その直後の

脳の働きを高めるだけでなく、

次の睡眠まで充実させる作用が

あるということです。



仮眠をとると

生産性は向上する。



その背景には、

こんな根拠があるわけです。





睡眠の仕組みを知れば、

仕事もプライベートも

もっとイキイキと充実させることができます。



「あなたの人生を変える睡眠の法則」

http://www.amazon.co.jp/dp/4426115272



こちらでは、

医療現場で活用してきた

科学的な習慣を

誰でも簡単に実行できる形でご紹介しています。



ぜひ、お役立てください。



Posted by ActiveSleep at 09:06│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
仮眠の作用とは?
    コメント(0)